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(拙訳) お金の話をしよう

こちらは、「Positive Money」という、英国を中心に、「お金」について啓蒙活動している非営利団体のメンバーによる記事。

We really, really need to talk about money



数年前、前の職場で、お金について話すよういろんな人を誘った。あるロンドンの自治体で、こどもセンターや、メンタルヘルスセンター、薬物依存症サポート施設、女性救済センターなどに行き、お金とファイナンスのワークショップを開いた。

私は、2008年金融危機後に英国で行われた財政削減で、もっとも影響を受けた人々の数人と話した。仕事がなくなり、独力で子育てをし、DVから逃げ、あるいは、この国に来たばかりでこれから自力で生活しなければならない家族と話した。

多くの人にとって、お金の話は、ふだんはできるだけ避けるべき話題だ。それなのに私は、他人を招いて、正直に話すように求めた。それはいつも簡単にいくわけではなかった。しかし、一度参加すると決めると、門は開かれた。個人的な収支の話とは別に、子供のころのお金の記憶について話してもらった。お金を使うことに対する感情とか、お金によってもっとも影響が大きかった、人生での人間関係とか。クリスマスのストレス、大盤振る舞いをするときの罪悪感、ローン契約をするときの困惑、お金が入ってきた時の喜び、またなくなってしまうときの不安。

私はお金についての何百もの話を聞いた。クリスマスの直前に、ペイデイローンで70ポンドを借り、その後に年間、金利と元本を返し続けた若い父親もいた。退職した女性で、息子がアダルトチルドレンで完全に彼女に収入を依存している人もいた。彼女はお金について話すことができないという感覚に縛られていて、彼らの生活を変えることができていなかった。

私たちのお金との関係は、複雑だ。私たちの生活はお金に囲まれている。どこにいってもつきまとい、日々の生活を楽にもし、窒息させもする。それなのに、私たちはお金というものを本当に理解しようとはあまりしない。私たちがどのようにお金と関係しているのか考えることもしないし、お金とはどういうものなのかを考えることはもっとない。

この経験を通じて、私はお金というものに完全に魅了された。これらのストーリーの背後にあるものを理解したくなった。これほど一般的なものが、同時にこれほど不可思議なものであるとは。私は、これは非常に基本的な「お金はそもそもどこから来るのか?」という疑問であることに気づいた。

こうして私は「ポジティブ・マネー」の活動に行き着いた。ポジティブ・マネーは、お金がどう作られているか、また、現在の通貨システムが社会に及ぼす影響について、知識を向上するために活動している研究機関である。

私たちのお金のほとんどは、民間の銀行によって作られている。民間銀行は、債務が発行されるたびに、貯蓄する人から借りる人にお金を流すような、ただ貯蓄する人と借りる人をつなぐ仲介者というわけではない。何が起きているかというと、銀行が顧客にローンを提案する時、実のところ、銀行は無から(コンピュータ上で)金を作り出しているのだ。これがどういうことかというと、私たちは、債務を減らすと同時にお金をより多く持つことはできないということだ。ほとんどのお金は、債務なのだ。

英国では、97%以上ものお金が、このようにして債務として作り出されると知って、驚きだった。たった3%が、イングランド銀行が発行する紙幣とコインなのである。私たちのお金の大部分は、民間の利益目的の銀行によって作り出され、配分されていた。つまり、銀行による貸し出しの決断が、我々の社会を形作っている、といっても過言ではないだろう。近年では、銀行貸し出しが、不動産価格や、公的・民間の債務の増加に寄与している。

お金がどのように作られているか、今まで聞いたことがなかったという人は多い。経済学の中でも、理解が進んでいない分野である。2014年の選挙の時に、下院議員の10人のうち一人しかお金がどのように作られるかを知らないとわかって、驚いたものだ。信じられますかね。

現在私はポジティブ・マネーで働いている。キャンペーンを実施し、支援員を増やすなどの活動をしている。お金というものが実際どのように運用されているのか、知識を普及するために、また、それが我々の社会にどのような意味を持つのか、人々に問う活動をしている。

去年実施したイベントで、フィナンシャル・タイムズの主任経済解説者のマーチン・ウルフが、「なぜ我々は、我々の偉大なる社会の創造物―お金―を、民間の私利目的の企業に譲り渡してしまったのか?」と質問した。良い質問だ。お金が、偉大なる社会の創造物であるとしても、それはまさに人間の創造物であるということも忘れてはならない。我々がお金を作り出し、金融システムも作った。そしてもし変えたければ変えることもできる。

最近、私は若い人を対象にワークショップを主催した。彼らに、お金を作る権利を誰が持つべきか聞いたところ、活発な議論になった。誰を信用すべきか、誰が監視すべきか、社会のニーズより私利私欲を優先させるのをどう止めたらよいのか。議論は活発で、創造的で、熱がこもっていた。実際にお金がどう作られているのかを学んだとき、彼らはしばらくのあいだ沈黙してしまった。

このような計り知れない―お金を作るという―力が、どちらかというと少数の、一握りの民間銀行に、特に民主的な方法でもなく任されているということに、彼らはショックを受けていた。個人としては、我々はお金を使わずに生きることはできない。だからこそ、誰がお金を作り、どのように使われるべきか、我々みなで議論しなければならない。

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