安倍自民党のヤバさに対抗するため、野党はもっと経済と雇用政策を

昨日ツイッターでこのように言っている人がいて、こういうのを見ると、だったらなんで左派の人たちは、経済政策を前面に出して闘っていないのか、と腹が立ってしまいます。

最初から安倍に批判的だったひとは、みんなこうなることに最初から気づいてたんだよ。というのは、政治家として安倍がやってきたことは「Mr.バックラッシュ」としか表現しようのないものであって、むしろ経済政策を前面に出してきたことが例外的なことだったんだからね。


私は第二次安倍政権誕生時、安倍は支持しなかったけどリフレ政策については支持を表明しました。当時は不覚にも、緊縮に反対し財政出動をよしとして不況対策を主張する派があるとは知りませんでして。もちろん選挙では安倍や自民党に投票はせず、生活の党とか、共産党とか、民主党とかに入れてきたのですがね。しかしリフレを支持したのは確かに不覚。

とにかく、もっと景気が良くなって、私のような立場でもまだ、もっと良い職を見つけられるようになり、貧困の老後を送らなくても良いという希望を持たせてほしいわけです。

リベラルな人たちのいうのは、「貧困というがそれは貧困じゃない。貧困じゃないと思えば十分楽しい」とかいう話。そんなもので満足できるのは、貧困の心配がない人だけです。まったく貧困で良いという人は非常にわずかしかいないでしょう。

いま、野党は「派遣法改正反対」「ホワイトカラーエグゼンプション反対」とかやってるんですが、どうしてもっと抜本的な主張をしないんですかね。どうしてもっとダイレクトに主張しないんですか。

なにが必要かって、それは低所得側の40%の賃金底上げと、日本の場合は長時間労働の禁止でしょう。

低所得側40%の底上げの必要性は、OECDレポートでも提言されています。

OECD「トリクルダウンは起こらなかったし、所得格差は経済成長を損なう」という衝撃の報告について

成長への悪影響の最大の要因を低所得世帯とそれ以外の所得相関の格差であり、その悪影響は最下位10%のみならず、下位40%までの全ての所得層にまで及ぶとします。つまり、貧困の問題に取り組むだけでなく、より広義に低所得の問題に取り組む必要があるとのこと。


「最低賃金上げ、同一労働同一賃金、長時間労働規制強化」を強烈に訴える野党を熱烈希望。ほんとに。

もうね、「もちろん長時間労働を規制しなければならないが、それには労基の強化が必要だし、それができないからせめて残業代規制だけでも…」とか言ってる野党は要らないんです。

「長時間労働を規制しろ、そのために労基を強化しろ」と、ダイレクトに言って欲しい。

「いや、労基の強化のためには財源が」とぶつくさいうかも知れないですね。
財政健全化などといった無意味な価値観にとらわれているからいけないわけ。日本の野党は左翼などいないことがわかるでしょう。左翼なら既成の価値観にとらわれず、新たな理論で武装して戦えって思います。財政健全化が無意味だという経済理論は、仮説にしても、出てきているのだから。

経済学は実証だ、などとくだらないことを言う人は、フリードマンの理論がどれだけ仮説の状態で世界に取り入れられてきたか考えてみたらいいんですよ。

長時間労働が規制されたら、みんな残業代ゼロなんかに気をとられなくなるでしょ。それより、いかに基本給を上げるかに集中するようになるでしょう。そうすれば、労組の賃上げ闘争もまた力を増すようになるかもね。

そしてなにしろ、最低賃金上げと同一労働同一賃金です。

そりゃね、同一労働同一賃金は、完全になんて実行できないですよ。すべての労働は異なり、すべての人の労働の成果を公平にはかることなんてできませんから。

しかし、いまの日本はそんなレベルじゃないです。同じ職場で、だいたい同じような仕事をして、賃金が2倍も3倍も違う。2倍、3倍ですよ。2割、3割じゃなくて。

同一労働、同一賃金は無理だってよく言いますよね。オランダだっけ、あそこですらどうしても2割ぐらい差が出るって。でも、2割ぐらい、いいですよ。日本の2倍、3倍の格差を何とかしろっていってるわけ。

そういうこと。
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