スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

反福祉国家の思想(通俗道徳主義)

いまの市民活動家の中には、「清貧」を求める左派といったイメージを醸し出す人たちがいる。現在の日本の経済状況で、財政健全化を求め、社会保障の財源として増税を求めるような人たちのことだ。そして、増税ができなければ、政府が公共サービスを縮小するのはやむなしと考え、そのかわりに「市民活動」を活発化しようとするような人たちだ。

この人たちは経済成長への拒否感も醸し出している。もう経済成長しなくていいんだ、これ以上は資源の無駄で、地球環境に悪影響だ、というような。(実際のところ、国としての「GDP成長」が必要なのかどうかということは、たぶん、もうちょっと自分でも勉強してみて、判断しなければならないのだろうが、少なくとも、政府による雇用創出の取り組みが不要だという風には、私には到底思えないのだ。)

(※以下の節、最初に書いたものを少し修正しました)
この人たちは「年収は300万もあれば十分だ」などと言い出す。
確かに、最低賃金のフルタイムで年収300万であれば、良いだろう。しかし平均年収300万でいいということになると話が違う。税収が大幅にへり、社会保障はもっと削らざるを得なくなる。

民主党で、「第三の道」的な活動をしている議員たちも、私から見ると、そういうカテゴリに入る。

そのイメージと、ツイッターでねずみ王様がつぶやいていた、「通俗道徳主義」が重なるように思ったので、メモ。

しかし昔からそうなのだけれど、反=社会政策というか、反福祉国家の思想は、「貧乏人」は大学に来るな(幸せな老後を送るな、病気になっても治療してもらうな)ではなく、怠惰な者、贅沢をする者、キリギリスのように節約をせず、貯金しない者は・・・という発想なのだよ。

あれは基本的に「思想」の問題なのだ。困ったことに「思想」というのは、議論ではたしかに片が付かないことが多いんだ。

反ー福祉国家の思想は、基本的にはモラリズム(通俗道徳主義)で、思想としてはそれなりに筋が通っているのだが、しかし、なぜかうまくゆかない

高等教育は贅沢品なのだろう。贅沢品というのは定義上、持てる少数者のためのものである。問題はサービス産業全体が、多かれ少なかれ贅沢品だというところがあり、いまやそっちの規模が巨大だということにある。サービス産業を文字通り奉仕産業と捉える発想はつよいのだな、しかし。公務員観しかり。

しかしサービス産業は、あるいは第三次産業は、あるいはもっといえば経済というものが、本来、交換=コミュニケーションなのだ。ようするに経済発展というのは、社会学的に見れば(なぜおれが…)、コミュニケーションの量と頻度の増大なのだ。表現もそっちに合わせれば、複雑化であり、文明の洗練だ。

モラリズム(通俗道徳)は、これをぶっ壊してしまう。福祉ではなく家族で、という方向は、実質的には、どうしたってまあ自給自足経済=コミュニケーションの削減という方向性をもってしまう。家族内のコミュニケーション(介護)は増えるけれど。

で、たぶん自由主義的モラリズム(道徳主義)の最大の問題は、国民経済という枠組み、近代国家(一定の領土、国民、etc…)にそぐわないということなのだと考えている。帝国でやるか、帝国主義でやるか、どちらかでやらないと辻褄が合わない。

社会において交換=コミュニケーションの量と頻度が増えてゆくと、「付加価値」が付いちゃったり、「生産性」があがちゃったりするよね(いずれも経済学者には評判の悪い概念)。つまり成長しちゃうんじゃないかなあ。

奉仕産業従事者を、その生産物は贅沢品なので、その消費に与らないという方向性を強めると、社会全体としては交換の量は収縮してゆかざるをえんわね。

通俗道徳主義のひとは、他人に依存することは悪なので、どうしても反ー分業になるし、水平的なコミュニケーションというよりは、垂直的、支配に基づく社会構造を嗜好しちゃうよね。



なお、このイメージは、アメリカでは保守派のイメージに重なる。

スポンサーサイト

清貧でも健全でもない財政政策を!

いまの日本に何が欠けているかといったら、「経済成長と雇用促進と格差縮小をめざす左派政党」です。

経済成長するには、不動産バブル崩壊によって、20年このかた縮小しきった内需が、もうちょっと盛り上がらないといけない。何も、高インフレを招くほど、熱狂してモノを爆買いできるようになろうと言っているわけではなく、たとえば映画や、本や、音楽や、旅行にももうちょっとお金を出そうというぐらい、日本国内におカネが回るようになれば良いわけです。

そのためには、たとえば、アベノミクスだと、円安によって輸出企業が儲かり、その正社員様の給料が上がるので、それを使っていただいて、他の人がおこぼれをもらうとか、あるいは株価が上がって、株を売り抜けた人がお金を使ってくれるから、回りまわって景気が良くなるとか言われています。

アベノミクスはもう一つ効果を期待されていました。金融緩和や、株価上昇によって内需企業が事業に投資をし始める、というものです。ところがこれは観測されていないため、いまのところ実現されていないと思います。

私は経済に興味を持ち始めた最初は、金融緩和効果を期待していましたが、いまでは考えが変わり、最低賃金を上げて、公務員を増やして、かつ、失業時支援をもっと大々的に行なうべきという考えに傾いています。

たとえば、最低賃金でフルタイムで働いたら年収300万(名目賃金)になるまで上げてしまう。

そうすると、中小企業や、ひょっとしたら大手でも、賃金が払えなくてつぶれるところが出てきます。そこで国が失業給付を出して、これもだいたい年収250万円ぐらいまで保障してしまう。就職活動に励むことを条件にして。

そうすると、今度は政府の借金が増えるわけですが、気にしないで増やします。

いままで政府の借金がGDPの2倍になったからといって、国債の信用が微動だにしないのに、それが3倍になったからといってどうでしょう。それより景気を良くして、国民の所得を増やして、そしていずれ税収が増えて、借金が縮小すればいいのです。

派遣法改正はやればよい。わずか5%の労働者のうち、影響を受けるのはさらにその何割か、でしょうが。現状、専門26業種に該当する多くの派遣が、3カ月契約を繰り返して永遠に不安定なまま、雇用されている。この無意味な業種分けをなくすと、企業が長期雇用したい職と、そうでなくてよい職に分かれ、長期雇用したいなら無期に転換するでしょう。分野によっては、派遣会社による無期雇用が増えると考えられます。無期でさえあれば、労働運動をやるモチベーションが生まれるでしょう。
それから派遣会社の許可制、これはやるべきでしょう。いまはトンデモな派遣会社でも届出で済んでいて、過当競争になっている。人材供給側が過当競争になってはいけない。

ホワイトカラーエグゼンプションは(労働時間規制と合わせて)やればよい。そして長時間労働しても評価や賃金増につながらないことを労使ともに共通認識として持たないといけない。

労働時間規制は必ず入れなければならない。労基署を強化して、労働時間規制をもっと取り締まる必要がある。そんな、労基署を強化できるわけがないって思っている人は、財政健全化にとらわれています。その予算で、国の借金が増えてもいいんです。有能な人をどんどん過労死させるより、よっぽど良い。労働者が元気に働いて、税収が増え、それによってまた、みんなの公共サービスが支えられるという好循環をつくらなければならない。

労基署がダメだから、労働時間規制もできないから、ホワイトカラーエグゼンプションも入れられないから、そして賃金も低いままだから、労使ともに残業を望んでいるのがいまの状況です。
まず先に、政府は借金して労基署に予算つけて時間規制すればいい。
労働者も、残業ができなくなると思えば、賃金確保にもっと必死になり、労働運動の価値も見直すのではないでしょうか。
また、最低賃金がいまのままでは、時間規制されると暮らしていけない人がたくさん出てきてしまいます。最低賃金を上げなければいけない。最低賃金がせめて1500円になれば、警備バイトで4昼夜5昼夜と、健康をこわしてまで連続勤務する人もいなくなる。

これらは、「目先の政府の借金をなくす」ことにさえこだわらなければ実現できるのです。だから、財政再建優先にこだわらない政党や、左派の活動が出てきてくれなければならないのです。

最近「公正な税制を求める市民連絡会結成総会」というものができて、暮らしを守る税金と社会保障のあり方を考えよう、と、訴えているらしいが、彼らは財政再建にこだわっていませんか?「財源がないから増税しかない」と思い込んでいませんか?

国の借金を悪とみなさず、先に出すもの出さないと、公共サービスは良くならないし、人々の暮らしも楽にならない。そう考える人を増やして、いずれはそれを主張する左派政党の出現を待ちたいと思っているのです。

経済成長や雇用促進政策をナチにたとえるの止めよう

今日のツイッターでこなたま氏が良いことを言っていた。

当時のドイツと今の日本はどこから話せばいいものか迷うくらい違うので安易に教訓は得られない
https://twitter.com/MyoyoShinnyo/status/599767684016771072

「今の日本の気に入らないところ」と「ナチ」を悪魔合体して歴史の教訓を生成するのはやめましょう。
https://twitter.com/MyoyoShinnyo/status/599774416029888512



私は当時のドイツのことをそれほど勉強しているわけではないけれど、おそらくこなたま氏の言っていることが正解だろうと思う。単純には比較できない。

経済成長政策や雇用創出政策とナチを同一視することも、やはり、単純すぎると思う。

わたしは、経済成長と雇用創出をめざし、同時に、格差縮小・反戦・平和・共存をめざす左派政党を支持します。

経済成長と雇用創出と格差縮小のためには軍事ケインズ主義でいいじゃないか、という主旨のツイートもあったけれども、違う方法がもちろんあるはずで、可能性を排除せず、あきらめず、知恵を絞っていかなければ。

当然ながらわたしは、安倍政権は支持しません。トリクルダウン政策も支持しません。
これからはアベノミクスも緊縮政策・財政健全化優先政策として批判していく予定。
プロフィール

アリス

Author:アリス
資本主義の国のアリス

リベラル&ソーシャル。
最近ケインジアン。

検索フォーム
FC2カウンター
最新記事
カテゴリ
リンク
最新コメント
月別アーカイブ
QRコード
QR
RSSリンクの表示
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。