アンチ・リフレ派を誤解していた理由

私は2013年初めぐらいからのにわかリフレ派だった。

その前には、原発事故にショックを受けてにわか市民活動派だった。そこには、経済成長の追求が原発事故を起こしたと言って、脱成長をめざそうという人たちがたくさんいた。

しかしそうした脱成長的なものにはどうしてもなじめなかった。自分が低所得で先行きがえらく不安だからだと思う。

するとそこにリフレという考え方があった。これなら、経済成長をしながら、再分配などの社会保障強化がしやすくなるはずだ、とすぐに思った。景気を良くし、パイを大きくしながら、再分配を強化していくというアイデアはとても良いように思えた。

リフレを支持すると、アンチリフレ派が現れた。金融緩和で破綻する、ハイパーインフレで破綻する、トリクルダウンで金持ちだけが儲かる、というのだ。

まるで経済成長が悪いと言われているように感じた。金の亡者、弱者の搾取、そうしたことでしか、経済成長は保てないのだから、成長をめざしてはならないと言われているかのようだった。しかし経済成長が悪者になる世界では、すでに持てるものは耐えていけるが、持たざるものはただより貧しくなっていくだけなのだ。

脱成長を叫ぶ人々は、「誰が見ても可哀想な弱者」のことは声高に叫ぶが、日本で平均よりだいぶ所得が少ないが、それほど可哀そうに見えない人々については、自己責任だとか、努力が足りないとかいう目で見て、なんの手も打とうとしない、そんな気がしていた。

彼らは、アベノミクスをトリクルダウンだ、弱いものいじめだ、という言葉で叩いておいて、実際的に弱者に恐ろしいダメージを与える消費税増税については仕方がないと受け入れているように見えた。

私は安倍自民政権などはみじんも支えたくないが、アベノミクスを叩いている野党というのは、実のところ安倍以上に弱者にとって敵なのだと思えた。

しかし、金融緩和によるデフレ脱却というアイデアには、いまひとつ根拠に欠ける部分もある。

それなら財政出動を組み合わせておけば、より成功率が高まるだろう。そう考えながらあらためて周りを眺めてみると、少し風景が変わって見えた。

野党すべてが脱成長だ、増税だ、痛みを分かち合え、と言っているわけではなかった。
アベノミクスを批判するが、財政出動大いに結構と考えている節のある政党もある。

私は昨日、こんな風にツイートした。

野党は金融緩和批判するばっかりじゃなくて、財政出動ぶつければ良かったのに。金融緩和じゃ効かないから財政やりますっていったらまだ良かった。インフラも大事だけど、それ以外の使い道(たとえば介護などの公共事業化)の案をいろいろ必死でひねり出しただろうか

それができていないのは、借金財政悪玉論に囚われているから。

あと借金先送りで将来世代に負担論とか、世代格差論とか。その辺をぜんぶひっくり返さないといけない。



ふと生活の党の政策を見ると、上に書いたようなことはみんな盛り込まれていて、なおかつ財政再建という言葉はまったく見られなくて、内需拡大で景気を良くしようという掛け声が大きいのだった。

    「生活の党 衆議院総選挙重点政策」より
  • 家計と景気に大きなダメージを与える消費増税は凍結します
  • 非正規労働者の正規化を拡充し、雇用の安定化と賃金引上げを推進します
  • 子育て応援券、高校無償化、最低保障年金を推進し、可処分所得を増やします
  • 給付型奨学金の創設を含め、奨学金制度を拡充し、希望する全ての人が高等教育を受けられるようにします
  • 定年延長、高齢者雇用、女性雇用、子育て後の再就職支援の制度を拡充します
  • 住宅ローン減税とともに、住宅取得にかかる税制上の優遇措置、給付措置などにより負担を軽減します

  • 地方にとって必要な次世代のための公共投資を持続的かつ適正規模で実施します


かなり、私が「こうしたら良いんじゃないか」と思う政策が入っている。
そして景気を良くするため=デフレ脱却のためにこれらの施策を行なうということは、財政再建は先送りするだけの覚悟ができているのだろう。

こういう野党もあるのに、どうして野党はすべからく脱成長派で財政緊縮派だと思ったんだろうか。思うに、彼らのアベノミクス批判のやり方にあったんではないかと思う。

彼らは単に「金融緩和では効かないから財政出動をやりましょう」といえばよかった。

アベノミクスは害だとか、ハイパーインフレだとか、金持ち優遇だ、とか言うから、経済成長否定論だろうと思ってしまった。そうではなく、景気は良くしたいがアベノミクスは効かないと言えばよかった。いやまぁ、こういうことをいうと、きっと「言ってましたよ、それ」と言われるんであろうが。

とにかくひたすら、「財政再建は後でいいんです。財政再建さえ後回しにすれば、景気が良くなるまで財政出動できるんです。そして子育て費の政府支出も、社会保障強化も、増税しないでできるんです。景気さえ良くなれば、その後で財政再建できるし、その後でしか再建はできないんです」といえばよかった。アベノミクスを丸ごと否定してしまうと、こうした論まで否定してしまうことに見える。

ただ単にこう主張してくれれば、野党や左派政党がみな経済成長否定派だとは思わずに済んだのに。







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悩みは深まる

10月4日のエントリ「左派リフレ派の悩み」では、既存のリフレ派とは違う潮流をつくりたい、という趣旨のことを書いた。つまりそれは端的に言って、リフレ派であっても“チャンネル桜で動画配信したり、「中国人ガー、韓国人ガー」といったりする連中を認める”ようなことのない人々の集まりが欲しいのである。

こういうことを言うと「そんな風にイデオロギーで分裂するから一まとまりの勢力になれず、目的が達成できないのだ」と言われそうだが、わたしの感覚では「そろそろもう分かれた方が、そっち方面の人々(人種差別反対、ヘイトスピーチ反対、格差拡大反対、弱者への社会保障強化賛成といったところの優先順位が高い)にも理解を広げる可能性を増やすことができる。

改めて言えば、「リフレ」はあくまでも、格差の少ない社会、社会保障がしっかりしている社会をつくるための手段であって、目的ではない。

目的は、より積極的な再分配であり、社会保障の強化なのだ。

リフレがなければそれができないのか、と言われると、私の考えではそれは極めてやりにくい。パイが小さいままで奪い合うのと、近々大きくなるという見込みと期待のもとで、その増える部分を分配していくのとではやりやすさが違う。

それに、財政緊縮で締め上げられている欧州で、自殺が増え、極右が台頭してきているのを見ると、リフレは手段で目的ではないから後で考えればいい、とは、とても思えない。手段の中でも最速で手をつけるべき部分である。

そんな風に思っているところに、hamachan先生の「リフレ派は間違っても社会政策に意見するな@甲山太郎&熊沢透」というエントリを見た。

リンクをたどって「hahnela03の日記/あけましておめでとうございます。」を読むと、リフレ派が意見をしてはいけない社会政策というものの中に、増税に絡む政策があげられていた。

それにしても、東日本大震災復興予算を批判したり、瓦礫処理を妨害して、復旧・復興の妨害に勤しむ方達の言動には大変心痛める次第ではありますが、年末年始にかけても、1兆円のファイナンシャルリース(これを批判すると地方鉄道の上下分離方式も自動的に批判しているってことには頭が回らないらしい。)や復興増税(前回の消費税増税時の法人税・所得税減税の是正を含めた、震災復興予算の回収)、消費税(社会保障及び間接税・関税全般の改正)に批判的な言動をみまして、震災の復旧・復興及び日本経済の混迷からの脱却の困難さに恐れおののいております。


前半の「東日本大震災復興予算を批判」「瓦礫処理を妨害」「1兆円のファイナンシャルリース」についてはわからないのでコメントしないが、復興増税と所得税増税に関しては、リフレ派が批判しないわけがない。

なぜなら増税は財政緊縮であり、人々の消費を減らし、需要を減少させ、企業の設備投資、そして雇用を減らし、給料を減らし、デフレへと向かわせるものだからである。

英国がリーマンショック後に金融緩和したのに経済成長が遅れたのは、増税などの財政健全化政策も同時に行ったからだ。

財政緊縮は、景気が良い時に行なうべきものであり、デフレ時に行なうべきものではない、というのがリフレの考え方の基本にある。リフレ派は過度のインフレも好まないので(だからリフレというが)、景気が過熱すれば引き締めるべきという考え方をしている。

上の引用部分に書かれている(前回の消費税増税時の法人税・所得税減税の是正を含めた、震災復興予算の回収)(社会保障及び間接税・関税全般の改正)についても同様で、私はこうした是正に大いに賛成だが、それは景気が回復してからやるべきだと考えている。デフレ時にはそうしたことは先延ばしにして、国の債務を増やしてでも国が金を出していくべきだ。

いずれはスウェーデンなみとまでいかないまでも、相当の割合で税金を取って国が行なう公共サービスを、手続きや執行状況の透明性を高め、監視や議論など市民による関与を強めながら、増やしていくべきだと考えているので、早く景気を回復して、増税へとつなげてほしい。

そのためにも、デフレからまだ脱却できていない内の拙速な増税はなんとしても避けるべきなのだ。

もう一つ、hamachan先生に指摘されて難しいなと思ったことは、リフレ派であってもいまひとつ人種差別がらみの知識だとか、労働規制に関するワキが甘かったりする人々に関してどう考えるかということだ。リフレ以外のところで考えていることや、価値観などで、対立する場合、リフレに関する知識の引用も憚られるだろうか。

一方では全然アウトな感じの人々がいて、そういう人だとツイートのRTも、ブログの引用もする気が起きない。そもそも発言を見に行かない。しかし、高橋洋一氏とか田中秀臣氏とか村上尚紀氏あたりの発信は、リフレに関してはぜひ他の人にもこの情報を広めたいという場面が多い(田中秀臣氏に関しては社会保障に関しても見識があり良い意見をお持ちだと思うのですが…チャンネル桜は止めたと聞いたし…ただ朝日新聞の従軍慰安婦強制連行誤報絡みで、朝日新聞をやたら嘲笑する感じなどはあまり好きではなかったり※消し線部分下記参照)。

<注※>田中氏からこの点について誤りであるとのご指摘を受けました。勘違いがありお詫びいたします。氏の見解についてはご自身のブログが正確だと思いますので、こちらをご参照ください。
[話題]ネットでよくある“誤読”の一例(朝日新聞慰安婦問題関連)
<注おわり>

ではあなたはどこでケジメをつけているのですか、何があなたの基準なのですか、と言われても、その辺はいわく説明しがたい。

願わくば早く左派にもリフレの理解が浸透して、別にそういう境目の人たちの力を借りなくても大いにリフレを主張できるようになりたいものです。

左派リフレ派の悩み

私は左派であり、かつリフレ政策賛成派である。

長年デフレ状態にあった日本の金融政策を変えたのは第二次安倍政権だった。

私は自民党は支持していないし、安倍のネトウヨ的な部分も大嫌いである。しかし、いまの日本で、経済政策さえしっかりしていれば、誰もわざわざ戦争を志向しないだろうし、世界から情報が入ってくるのだから民族主義バカも一定程度いてもそれ以上増えなくて、影響は限定されると思っていた。

先にリフレが定着すれば、再分配の原資もできる。その上で再分配を強力にとなえる左派政党が、10年以内に影響力を持つようになれば、日本は北欧的な高福祉国家に向かえる、と期待してきた。

しかし昨今の状況を見ると、そう呑気に構えてもいられなくなってきたように思う。

安倍のイメージが悪すぎて、左派的な人たちが金融緩和政策までいっしょくたに否定してしまうのである。

安倍が経済成長にまい進するのは、中国に勝ちたいためであり、日本が世界に対し優位になり、高度経済成長をトレモロしたいためであり、他国民と自国民の貧しい人々を搾取して、自分と金持ちだけをさらに富ませるためである、というのが、左派的な人たちのアベノミクスのイメージだ。

結局アベノミクスを否定し、金融緩和を否定し、雇用創出効果を無視し、一方で「国家財政破綻」という、ノストラダムスの大予言を信奉し、財政再建路線に走る。財政を緊縮し、消費税増税し、結果的に税収が少なくなってしまいには再分配も縮小せざるを得なくなるのだ。

それこそが日本を破滅に向かわせる。

破滅といっても、別に隕石が落ちてすべてが破壊されて人々が路頭に迷うとかいうアクション映画的な話ではない。

若者の自殺率が上昇を続け、中間層が解体し貧困層が固定化し、貧困層への教育が不足し、ネトウヨが増え続け、より一層ひどい極右政権が台頭する、という程度のものである。

…「という程度」…

ま、社会保障がらみの会議でしばしば委員を勤める橘木先生なら、成熟した社会というのはそういうものです、と一蹴する程度ですよ。
参考:アベノミクス、立場異なる識者2人の評価:朝日新聞デジタル

社会学者古市先生なら、牛丼を食べて、ユニクロを着れば、十分に生きていけるじゃない、とおっしゃるでしょう。
参考:「ネット新時代は銀行不要」の現実味【2】 -対談:津田大介×古市憲寿×田原総一朗


さて私はこんな社会を見たくはない。

どうなればいいのだろうか?

差別が嫌で、別に中国に勝ちたいとも思っておらず、従軍慰安婦問題は真摯に受け止めるべきと思っていて、生活保障を含む貧困層への再分配や、失業者への支援策をもっと積極的にやろうと思っている左派の人々が、金融緩和政策に理解を示し、経済成長・雇用創出に積極的になればいちばん良い。

でも「アベノミクスのうち金融緩和だけはまともなんだ、それは否定したらいけない」といっても、そういう左派の人たちは聞く耳持たない。

だったら、リフレ政策、金融緩和を支持する意見の人が、安倍政権をきっちり批判し、在特会を支持したりチャンネル桜で動画配信したり、従軍慰安婦問題における日本政府の役割を軽視しようとする勢力とは訣別する姿勢を持てばどうだろうか。

いままで、リフレ左派的な人はいたが、是々非々ということで、チャンネル桜で動画配信したり、「中国人ガー、韓国人ガー」といったりする連中を認めるような傾向がある。

もちろん、非常に説得力のある経済学の見識を、必要時に取り上げるのは良いが、ふだんからなぁなぁな感じになってしまうのがまずいだろう。

私は次のような立場を取る左派の勢力が育って欲しい。

  • 差別に反対
  • 格差拡大に反対
  • 低所得者に対する所得再分配を政府がもっと積極的に行なうべき
  • 教育・医療は国が公共サービスとして相当程度提供すべき
  • すべての労働者が「健康で文化的な生活」を送れるよう制度を構築するべき
  • 失業者に積極的な再就職支援を行なうべき
  • 2~3%程度のマイルドなインフレを保ち、雇用を縮小させないようにすべき
  • 政府は金融政策のマクロ経済への影響について正しい理解を持ち、マクロ経済に介入すべき
  • したがって政府はある程度大きくあるべき
  • デフレ時には財政健全化を後回しし、金融緩和し、増税も後回しにする
  • 経済成長が軌道に乗ったら増税し、北欧的な高福祉国家をめざす

アベノミクスを「金融緩和」だけであっても許せない左派の人が多いなら、私はアベノミクスの部分的支持の表明は取り下げようと思う。アベノミクスを全否定し、新たなリフレ分派(○○リフレ派)を名乗りたい。

既存のリフレ派にとってはバカバカしいと思えるだろうが……

今悩んでいるのは、○○にどういう文言を入れたらいいか、ということである。このエントリのタイトルのように、「左派リフレ派」でいいのかどうか?


社民党の悲惨な経済離れ

少し前から社民党はだいぶズレてると思っていたのですが、昨日、福島みずほ元党首のツイートがRTされてきてガックリしてしまいました。

mizuhotan.jpg

え?

あの、ノストラダムスの大予言オバハンを講演に呼ぶですと?

いや、わたしだって、安倍自民の稚拙で粗悪品改憲案、秘密保護法案の拙速な決め方、原発ゴリ押し、雇用解雇自由化推進、それに安倍の個人的欲望による靖国参拝とか、ムカツクし、あり得ないと思ってる立派な左派リベラルですよ?

それにしても、ハマオバはないわー。

浜氏のあり得ない感じは、こちらの記事でもよくわかります。

(どうする?秘密法)時代錯誤の富国強兵 浜矩子さん:朝日新聞デジタル


 政権は「デフレからの脱却」を掲げています。しかし、その内実は人々のためというよりも、全体の成長を重視するものです。国民のためではなく国家のため。それがアベノミクスです。成長のためなら、と働く人たちの解雇規制を緩めようとしています。国家重視のなかで、福祉などの市民活動にはお金が回らなくなるかもしれません。



国全体の経済が成長することは、人々のためじゃないんですかね?
もし国全体の経済成長をめざさないなら、「誰のため」にめざすんですか?

そしてこの人は福祉をいったいなんだと思ってるんでしょうか。
ここを読むと、市民活動だけが、福祉だとでも思っているかのようです。実際そう思っているのかも。自助、相互扶助…、クリントン・ブレアの「第三の道」ですか?でもこれらは、アメリカのコテコテの共和党員や新自由主義者が大好きな言葉でもあります。

仮に、市民のボランティア活動による福祉サービスをもっと盛り上げよう、と考えたとしても、「誰が」それを担えるんですか?おカネに余裕があり、ボランティア活動する時間のある人たちではないですか。

だから、こんなことをいう浜氏を講演に呼ぶ社民党の支持者は、多くがそういう人なんだ、と思ってしまいます。もともとおカネに余裕があるから、国全体として経済成長しなくっても、大して困らない人々なんでしょう。ちょっとは困るけど、大して困らない。

明日の日銭をどうしよう、と不安な人たちの気持ちはそこにはない。

最近興味を惹かれたものに、ツイッターと世論の違いを分析した図があります。

世論調査とツイート 政策テーマで比較

yoron.jpg

20年来のデフレに苦しんできた社会、2013年参院選において、人々の多くの関心は、「年金・医療・介護・子育て」32%、「景気対策」25%、となっています。

一方、ツイッターユーザの関心は「原発」9万ツイート、「尖閣・北朝鮮」「震災・復興」ともに4万2千、「憲法・改憲」「年金・子育て」が3万前後、「景気・アベノミクス」「TPP」が2万3千となっています。景気についてもこのキーワードを見ると、アベノミクス批判の文脈であろうと想像できます。

さて社民党の「政策」のページを開いて見ると…

社民主義政策=平和・自由・平等・共生=トピックス

政策に関するトピックスを随時更新しています。
 2013年11月13日┃公開┃国会改革についての提言
 2013年09月02日┃公開┃東京電力福島第一原発の汚染水問題について
 2013年07月04日┃公開┃2013年参院選選挙公約
 2013年05月01日┃公開┃自民党「日本国憲法改正草案」全文批判(案)(PDF)
 2013年03月21日┃公開┃憲法第96条「改正」問題についての見解
 2013年03月11日┃公開┃脱原発基本法案
 2012年12月03日┃公開┃2012年衆院選選挙公約
 2012年09月07日┃公開┃脱原発基本法案
 2012年06月29日┃公開┃「フクシマ」ショックから100日で「脱原発」決議 メルケル首相諮問機関「倫理委員会」報告書
 2012年06月14日┃公開┃みんなの党、日本共産党、社会民主党、新党きづな、新党大地・真民主、新党日本6党の合意事項
 2012年05月10日┃公開┃関越自動車道における高速ツアーバスの事故に関する緊急申し入れ
 2012年05月08日┃公開┃講演・弱者に優しい消費税へ
 2012年04月03日┃公開┃国家公務員の新規採用抑制についての見解
 2012年03月29日┃公開┃震災廃棄物(瓦礫)の広域処理問題についての論点整理
 2011年07月06日┃公開┃「新たな沖縄振興」に関する提言‐ 社民党の基本的な考え方 -
 2011年05月25日┃公開┃社民党脱原発アクションプログラム~2020年までに原発ゼロ、2050年には自然エネルギー100%に~ (PDFファイルが別ウィンドウで開きます)
 2011年05月25日┃公開┃労働基本権制約下の国家公務員の給与引き下げ問題について
 2011年05月25日┃公開┃国家公務員の労働基本権に関する公務員制度改革について
 2011年05月25日┃公開┃森林・林業の再生にむけた提言
 2011年04月20日┃公開┃脱原子力・自然エネルギー転換アクションプログラム(たたき台)
 2011年02月08日┃公開┃鳥インフル、新燃岳噴火対策
 2010年12月10日┃公開┃雇用・地域・くらし・環境・平和に力を入れた「生活再建」予算を目指して~2011年度予算編成に当たっての提言~



経済に関しては、2012年5月の消費税と、2010年12月にちらっと「雇用」という言葉が見えるぐらい。ツイッター民の関心空間とかなりかぶっているようなw

まぁ、いいんですよ。世の中には、たとえば、人間よりもイルカが大事、という人がいて、そのおかげで環境が過度に破壊されずに済んだり、過度な破壊があったときに軌道修正されたりするんですから。それが回りまわって、われわれの暮らしを改善することに役立っています。そんな風に、社民党にも役割があるんでしょう。

(緑の党に関する松尾匡さんのコメント:2013年4月16日のエッセー、「お知らせ三件」より

社民党や共産党と違って、こんな主張をされても怒る気は全然しませんけど。緑の党はそういう政党なのですから。社会主義政党は人間解放を目指すものですが、人間の生活よりもイルカやアザラシが大事だという政党があってもいいと思います。



たとえそうであっても、浜矩子氏みたいなノストラダムス大予言オバを政党主催のイベントに呼ばないで欲しいですね。

安倍を批判するのはいいが、明らかに20年間のデフレ脱却に寄与し始めている金融政策を批判した挙句、「社民党はそれをやりません」と宣言するような行為はまったくスジ違いです。これでは人心がますます離れていくのは仕方がないでしょう。


貧困問題とリフレ派(それに関する行き違いのあるやりとり)

今日、田中秀臣先生がみわさんの著書に対する感想をツイートされていました。
みわさんはダイヤモンドオンラインでずっと『生活保護のリアル』を連載しています。

田中先生はずっと貧困とデフレについて考察を続けてきており、そうした目から見て、みわさんのリフレ批判にとても失望されたようです。

結局、みわよしこ氏の『生活保護リアル』もインフレ目標には無理解か。がっかりした。

みわよしこ氏のインフレ目標と消費税による物価理解が、池田信夫と変わらない。シノドスとの交流が、知的な意味で(少なくともマクロ経済)では、何ももたらしていない。『生活保護のリアル』、これだと他のところも用心して読むべきかもしれない。

期待しただけにがっかりだ。

しかしインフレ目標で単に物価があがるだけみたいな理解を持っている「貧困問題」研究者やその関係の人たちは、自分たちが「完全雇用」という形で事実上の貧困の重要部分を無視してしまっていることを猛省すべき。自らの党派的イデオロギーと「現実」によりそっているという思い上がりも相対化しようよ

90年代前半から経済思想史の範囲でだけど、貧困とデフレ問題を自分なりにやってきた身としては、このようなみわ氏の本は本当にがっかりする。今日は、アイドルのライブ行くつもりだったが気分晴れないのでいかない。いい加減に、リフレと再分配のまともな組合せを、リフレ派以外から聞きたいよ。

既存の政党のイデオロギーやしがらみ、官僚の縦割り主義、そういったものが、リフレと再分配といういまの日本に求められる最善の政策の組合せを阻害している。民間の人たちも例外ではない。耳に痛いのか知らないが、人気のない意見だが、ネットの人たちの意見の多くは官僚の意見の伝言ゲーム的劣化版

みわ氏の『生活保護のリアル』(日本評論社)の物価理解は間違い。インフレ目標を批判しているがそれも誤解に基づき、むしろ事実上貧困問題の重要な側面を、安倍政権への批判という党派的な色彩の下あやふやにしている



ここで私が、先生に、次のように提案して、すっかりひんしゅくをかってしまいました。

田中先生、みわさんは近々片山さんと対戦に赴くのですから、あんまり直前にdisらないでくださいw 片山戦とのほとぼりが冷めた頃に対談かシンポか何か、企画できないものでしょうか?貧困とデフレというようなお題で。もしくは今風に生活保護とリフレ、とか。

リフレ派が生活保護制度に対して、どのぐらい提案できることがあるのかどうか(人によっていろいろ考えがあると思いますが)も、個人的に聞きたい論点です。



(念のため申し上げますと私は、田中先生が、生活保護を必要とするような弱者に対して、社会がどうあるべきか、真剣に考えてこられた方だと思うからこそ、みわさんと対談の場をもって欲しいと思いました。
そして、生活保護問題に取り組む人たちに、真に訴えかける力を持つ人、と考えたとき、田中先生の理解の広さと深さこそが、それを達成できるのではないか、と思ったのでした。

また、リフレ派がけっこう再分配を重視していることは承知の上で、生活保護費削減や、最近議論になった生活保護制度改正(改悪?)という具体的な出来事に対し、どういう具体的な提案ができるかということだったのですが、考えもまとまっておらず、しかも誤解を招く書き方でした)

田中先生は、これまで貧困や生活保護に関連して書いてこられたリンクをまじえつつ、次のようにツイートされています。

あなたも党派的な人かもしれませんね。いままでもここで散々、書いてきてます。基本的に、政策目的がまず違いますね。リフレ派は生活保護制度の重要性を指摘してきましたが、みわさんのような人からは政策目的の理解に乏しいリフレ批判しか出てきません。@alicewonder113

ブログレベルで、いままでの僕の生活保護、社会保障、貧困問題についてのブログエントリーをつぶやきます。これ何十回となくやってるのは、皆さんの多くも知ってるはずなのに、「リフレ派の生活保護への貢献が知りたい」みたいに改めていわれると本当に驚く。というか何度もやるしかないか。やれやれ。

リフレ政策(黒田・岩田日本銀行の大胆な金融緩和)に関係ないものまでしょわせて批判する悪質な言説について
http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20130409#p1

荻上チキ『彼女たちの売春(ワリキリ) 社会からの斥力、出会い系の引力』
http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20120916#p1

災害ディストピアを避けよ
http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20120916#p1

飯田泰之&雨宮処凛『脱貧困の経済学』(ちくま文庫)
http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20120906#p1

古市憲寿とネットの愉快な仲間たち:日本とイギリスの若年失業問題
http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20120904#p1

リフレ派の多くは生活保護バッシングのときもその誤解を正すことに頑張ったが、(無理にとはいわないが 笑)生活保護を論じる人や実践に携わる人からは、リフレ政策の批判しかきかないし、誤解もただしてくれない。例外は1、2名ほどだ。

生活保護問題対策全国会議編『間違いだらけの生活保護バッシング』
http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20120831#p1

岩田正美「生活保護を縮小すれば、本当にそれで済むのか?」in『現代思想 特集 生活保護のリアル』
http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20120828#p2

片山さつき・城繁幸・赤木智弘「本当に生活保護を受けるべきは誰か」in『Voice』八月号
http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20120828#p1

経済思想史からの生存権問題のエントリーはネットでも無視。そもそも岩田正美氏と会ったときも経済学者批判された。しかし経済学者でも生存権や貧困を問題にしている人は少数だけどいる。研究者自身が縦割りしてはダメだ。福田徳三の厚生闘争現代的意義
http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20120827#p2

昨日、一昨日ブログに書いた山田雄三の謡曲論、加藤寛の気賀健三論もちゃんと読めば、それが生存権や社会保障論の基礎のためにやっているとわかるはず。しかし誰もそんなの気が付かないw そして生活保護や貧困を声だかに言う人はリフレ批判のみ 笑。いいかげんい党派性を相対化してくれないかな?

赤松要の生存権の社会政策論
http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20120827#p3



さて、田中先生に触発されてか、飯田泰之さんも生活保護に対する思いを語ってくださいました。

飯田泰之 ‏@iida_yasuyuki
https://twitter.com/iida_yasuyuki/status/361802703367716865

ウチ(実家)の経済危機は3回.一度は5歳前後,親父の事業失敗で神宮前の家が無くなった.次は高3~大2.俺の学費出してくれてた叔父の死と祖母2人の死と親父の交通事故.3回目はM1のとき.父またも倒産やっとこさ生活費を稼いでいた母脳梗塞で俺院生.これは俺が稼いでなんとかなった…

そのたびに実家は生活保護を勧められた(民生委員がいい人だったみたい).ちなみに俺は1回目の危機のせいで形式上養子に出ているので,実母・実父の扶養についてそこまできつく言われたことは無いけど...父母とも生活保護のトラウマ性が原因で生活保護を断り続けたそうだ.

例の次長課長事件の時,おふくろに「あのとき生活保護うけなくてよかった.ヤスの将来を台無しにするところだった」って真剣に言われた...なんかいろんな意味で泣いた.生活保護受けるとその子供まで終わり...世の中はそういう受け止めかたなのね..

むしろだからこそ院生.もうその頃予備校で新卒リーマンの倍は稼げてたので.おそらく経済的に余裕があったら就職して他と思う.

正直自分は超運いいの.子供いない叔父が海城の学費だしてくれたし.大学行ったし,ペラ回るからなんとなく喰えちゃった.でもさ.ボタン一個掛け違えたらどうなってたかわからない.だから「生活保護に頼ったこともあったけど今は自立できて善かった」って世の中の方がずっとよいと思うんだ.

話を元に戻すと.事業の失敗はいつでも大変だけど...正直景気がいいとなんとかなったりするんよ.俺の場合は中華料理店やってた叔父さんが稼いでたので私立中高にいけた.景気が全般的に悪いとこういう身内セーフティーネットさえこわれちゃうんだ.

(好景気によって保たれる)身内セーフティネットなしでも大丈夫な公的扶助があったほうがいいのはわかるよ.で,良識派・市民派の人はすぐにそういう立派な公的扶助つくってくれるんかいな?? それとも遠い将来に出来るすばらしい社会保障のために今困っている人は捨て石になれというのかな..

以上のようなサンプル数1の話から……
1)安心して受けられる社会的セーフティーネットを! 
2)身内セーフティーネットを維持するために好況を! 
3)とりあえずコミュ力だけでも高めて死なないようにがんばろうぜ! 
というのが僕の基本スタンスです.

1)~3)は結構違うスタンスだと思われがちだけど,お互いにけなし合うんじゃなく,全部大切だよって言うべきだとおもうんよ.なんで遠くのホントの敵より近くのちょっと違う人と戦おうとするのかなぁ

iida_yasuyuki 2013-07-29 20:39:56
です.そこそこ稼いでいるとみんなそこそこ優しいですから... @sinto28112485 @sunafukin99 身内セーフティーネット…湯浅誠氏の言う、「溜め」ですね

iida_yasuyuki Jul 29, 8:51pm
ん~.でもいままでの自民・民主だと1)も2)もない人が多かったからなぁ @T_akagi



田中先生に対するみわさんの応答です。

miwa_chan
@hidetomitanaka ご言及ありがとうございます。マクロ経済学それほど詳しくなく、ぼちぼちと勉強中です。

@hidetomitanaka ご批判、慎んで受け止めます。リフレ政策の理解は困難です。「インフレターゲット設定」「消費税増税」からは反射的に「他の条件がまったく変わらなければ(→完全にそうということは、おそらくないのでしょうが)『生活苦しくなる』」と考える小市民です。

@hidetomitanaka リフレを批判しているつもりはありません。ただ現状、「それで、あなた方(低所得層)の生活がどうなるのか」が充分に説明されていない状況で、低所得層の方々が「生活が苦しくなる」という恐怖を抱いている現実があります。

@hidetomitanaka →余裕のない方々ほど、最悪の可能性を考えて、その最悪に備えざるを得ません。そのことを書いたつもりです。政策としては、マイルドインフレ誘導が最良なのではないかとは、かなり前から私も認識していましたが、現状はどうなのか。私も、理解しきれず不安です。

私は今、貧困や不況の犯人探しに、それほど大きな関心を持っていません。自分の小さな器でできることしかできません。@sinto28112485 @hidetomitanaka

@hidetomitanaka ご指摘に感謝申し上げます。もしまだ重版の下版に間に合うようでしたら、より誤解を招かない記述に修正します。

@hidetomitanaka →他にも気になる箇所がおありでしたら、忌憚なくおっしゃっていただけると助かります。今回の重版に間に合うかどうか分かりませんが、検討させていただきたく存じます。



さらに、なんばさんとkova41さんも応答を。

ナょωレよ″丶)ょぅすレナ ‏@rna
みわさんとのリフレの話ってこのへんだな。確かに今見ると噛み合ってないとこが残ったままかも。
https://twitter.com/rna/statuses/250111587036323840

デフレ下でも理論的には財政政策は効くはずだし、その一環として生活保護の支出を増やすのはアリだと思うけど、実際には今まで財政の効きが悪いというのと、日銀がデフレ政策とってる(当時)限り、効いたとしても日銀にブレーキ踏まれるのが見え見えだから、期待インフレ率も上がらないだろう、と。
https://twitter.com/rna/status/361809368347455488

Yoshiko Miwa ‏@miwa_chan
.@rna わざわざありがとうございます。生活保護の問題は世の中のあらゆることと関わっています。リフレ政策は極めて優先順位の高い関連事項ですが、私にとってはさらに優先順位の高い「生活保護法改正案」などの問題が次から次に出てきます。身近に「やりくりをどうしよう」と悩む方々多数。

すべてを追い切るのはとても無理ですし、自分なりに「この側面はここまでしか負わない」という線を引かざるを得ません。不足については「ああ、その時点の限界だったんだな」と見ていただければ幸いです。あ。というか。せっかく重版の機会でした。まだ修正間に合うかな……。

ナょωレよ″丶)ょぅすレナ ‏@rna
@miwa_chan はい。今となっては本物のリフレ政策がスタートしたので、リフレの果実をどう再分配するかというのが僕らリフレ派にとっても最優先に近い位置付けです。ただ、安倍政権も爆弾抱えてまして、リフレ政策にブレーキかけようとする閣僚がいたりして、油断ならない部分もあります…

ナょωレよ″丶)ょぅすレナ ‏@rna
@miwa_chan 続き)それでピリピリしてる人もリフレ派の中にはいますので… 具体的にどんな記述が問題になっているのか把握してないので一般論になりますが、あまり気になさらずともよいかと…

Yoshiko Miwa ‏@miwa_chan
@rna 私に分からせようと懸命になってくださっていたのはわかりました。漏給対策の話のときも。ただ私は、「今、困窮状況にある人を速く数多く助けるためにはどうすればいいのか」から、どうしても発想してしまいます。「だから左」と言われれば、それまでですが。

ナょωレよ″丶)ょぅすレナ ‏@rna
@miwa_chan 左で全然構いませんよ!ていうか僕は左からリフレ派にたどり着いたクチですし…

Yoshiko Miwa ‏@miwa_chan
@638732 私はただ、ニュースに出てくることが何で、それが身の回りの何にどう影響するのか、知りたいのです。マクロ経済学は知っておくべきことだと、本当に思っています。ただ、センスがないんでしょうね。経済学の本を読み通せたことがありません。

Yoshiko Miwa ‏@miwa_chan
@rna モノカキ稼業のひとりの小市民としては、やきもきしながら「自分が生きていけますように、猫たちを守れますように」と願いつつ、成り行きを見守りつつ、少しずつでも勉強していくことしかできません。

Yoshiko Miwa ‏@miwa_chan
@kova41 @hidetomitanaka ありがとうございます。微力ながら、ご期待に沿えますようにと願っております。

Yoshiko Miwa ‏@miwa_chan
@kova41 だって、@hidetomitanaka 先生は、最後まで読んでくださってのご批判ですもの。きちんと読んで下さったことに感謝せずにはおれません。

kova41 ‏@kova41
@miwa_chan @hidetomitanaka  ありがとうございます。田中先生は、政策には苛烈な方ですが、意見のやりとりには優しい方だと、思っています。社会保障を専門に追いかけておられる方が、そのようにして、真剣に考えていただけるのが嬉しいです。よろしくお願いいたします。

Yoshiko Miwa ‏@miwa_chan
@kova41 @hidetomitanaka はい、よく存じ上げております。田中先生には、一度お目にかかったことがあります。覚えていらっしゃらないかもしれませんが。

kova41 ‏@kova41
@miwa_chan @hidetomitanaka  よろしくお願いいたします!困窮の中にいる人が、少しでも、一歩でも、安心できるような社会が作れるように、自分も考えていきたいと思います。

Yoshiko Miwa ‏@miwa_chan
@kova41 そうなんです。もしかすると、困窮して不安でいっぱいになっている方に言葉を尽くして政策を説明することには、意味はあまり無いのかもしれません。困窮そのものや不安が取り除かれて落ち着かれてからならともかく。@hidetomitanaka

kova41 ‏@kova41
@miwa_chan  仰る通りですね!頑張ってくださいね!

Yoshiko Miwa ‏@miwa_chan
@kova41 ありがとうございます。それではまた。



その前後で、TL上に流れた関連ツイートです。
これらを見れば、少なくとも私のツイッター上のリフレ派は、再分配に積極的で、生活保護に対しても普遍主義的な視点で考えていることがわかるのではないかと思います。

@kamaaca
http://twitter.com/kamaaca/status/361807880200011777

おれも似たようなもん。大3で父親の会社つぶれて仕送り止まったけど、行ってた教会のおじさんおばさんたちが割りのいいバイト紹介してくれたし、伯父の援助もあったから大学1年留年することすら可能だった。家には処分できる土地家屋もあったから、生活保護は選択肢になかった。

「溜め」が少ないひとたちにとって生活保護にすぐアクセスできるかどうかはものすごく重要だとおもうよ。



@hatenademian: デフレ不況からの脱却と、生活保護なと再分配政策、雇用について論じてる本の代表例が「脱貧困の経済学」

hatenademian Jul 29, 8:59pm
http://twitter.com/hatenademian/status/361818291804708865
あれなんだよなあ。貧困や再分配について問題意識を持ってるライターの方による、飯田先生の本と田中先生の本と片岡剛士さんの本をきちんと読んだ上で、というような批判て見たことがないような…。

貧困や失業に苦しむ人が少しでも減るように、再分配もしっかりやろう、というスタンスのクルーグマンやスティグリッツがなぜ日本が金融緩和でデフレ脱却を目指すことをいいことだとしているのか。彼らの価値観からすると安倍政権て相反するところもあるだろうけど、でもそこは評してるんですよね。



shinchanchi Jul 29, 9:37pm
140文字の罠?縄?リフレと再分配、アイドルを同時に尊重しないと村長落選? “@tadataru: 俺はリフレという考え方があると知ってから生活保護バッシング(不正受給に関してだが)をやめたクチなんだが、なんで生活保護叩きの件でリフレが責められてるのかよくわからない。”



@kamaacaさんは、蒲田アカデミアで「脱貧困のためのリフレ入門」的な企画をしてみるそうです。期待!



参考文献
脱貧困の経済学 (ちくま文庫)脱貧困の経済学 (ちくま文庫)
(2012/09/10)
飯田 泰之、雨宮 処凛 他

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